2010年08月12日

文学における猫

保坂和志の「カンバセーション・ピース」。
保坂氏の作品で最初に購入したのは「猫に時間の流れる」。
漫画家の大島弓子氏が単行本に書いた帯推薦がそのまま文庫本に掲載されている。
表紙の茶トラの猫チャーちゃんに惹かれ、福岡のヴィレッジヴァンガードにて購入したのが保坂文学にハマったきっかけであった。
「カンバセーション・ピース」もその中の一つ。
何でもない日常生活を描写した中で、飼い猫たちが家の中を通り過ぎる。
主人公(保坂氏自身と思われる)が横浜スタジアムにベイスターズの試合観戦に出かける。
保坂ファンの間で有名な猫である故・チャーちゃんの記憶が蘇ってくる。 
大きな事件は何一つ起こらない。 
フランス映画のように、筋と関係無さそうな?会話が延々と続く。 
こんな文章は読んだ事が無かった、と衝撃を受けた作品。 

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タグ:保坂和志
ニックネーム わかたかたかこ at 16:24| Comment(0) | 猫を題材にした書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月20日

青木るえか「猫の品格」

青木るえか「猫の品格」

週間文春のテレビ表で鋭い意見を書いておられる青木るえか氏。


本書は文藝春秋からの新書。2,009年4月20日第一刷。
書き下ろしということのようだ。


「猫ならなんでもいいんです」

「猫に取り憑かれてしまう人間というのは、ふだんそのへんを歩いている時からもう、アミを張って歩き回っているようなものだ」


あらら…私の事ですね。

2004年4月頃から、それまで全く興味が無かった猫にまさしく取り憑かれてしまった私。

愛するプロ野球チームが2003年の日本一を最後に優勝できなくなった、そこからリンクしている…
と書いたら尊敬する野良猫写真ブロガー様にウケテしまったが。

それ以前の私は公園、植え込み、車の上や下、建物と建物の隙間などに猫がいても気がつかずに通りすぎていた。

今では猫レーダーが発達して、見つけるようになった。

青木るえか氏は「本当に猫が好きな人、は見た目がさえない」と言う。
「猫の品格」の中で氏が品格を感じる猫とその飼い主は裕福ではなさそうな地域におられる。
詳しくは本書をご覧頂きたい。

居住地域とご本人の見た目と違って、猫たちはとても美しいそうだ…スゴイ。
私の知人の野良猫お世話人さんと、彼が世話をしていた猫(行方不明)もそんな感じだ。

本書は他に青木氏の飼い猫との生活、獣医、「世界の有名猫」「村上春樹の猫」などについて書かれている。

春樹さんの「あたり猫とスカ猫」思想ね、私もヤラれましたよー。

青木氏が品格を感じるという内田百閨A彼の飼っていたノラとクルツ、この2匹も「あたり猫」だったのだろうなー。

百閧フ「ノラや」についてはいずれ書かなくては…と思っている、「まあだだよ」!

GingerOrange10Apr30 (6).JPG

ニックネーム わかたかたかこ at 16:45| Comment(0) | 猫を題材にした書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月18日

野澤延行「のらネコ、町をゆく」

獣医師の野澤先生は西日暮里で動物病院を開業しておられる。HPに谷中や猫に関する記述もあるので、ご覧頂きたい。


本書はのらネコ問題、地域ネコ活動について特に多くのページ数が費やされている。


「私の子ども時代といえば昭和30年代。振り返ると、のらネコは町の風景の一部のような存在だったと思う。」

これは青木るえか著「猫の品格」にも(青木氏のほうがずっと若い方であるが)同様の描写がある。
猫関係の著作はたくさん読んだが、久々に面白く読めたのが本書と「猫の品格」である。


野澤先生は「日本のガラパゴス」こと小笠原諸島から野生化した猫を引き取られている。
可愛らしい三毛猫で順応も早かったそうだ。


「私が理想とするのは、ネコ自身が暮らしやすい、のらネコ主体の「なんとなく共存」型の地域社会である。」
「あうんの呼吸というか、曖昧さというか。(中略)しばしその姿を眺め、(中略)プイとどこかへ立ち去る後ろ姿を見送る、そんな関係でいいのではないかと思う。」


そんな世の中になると、いえ、著者の若い頃のような状況に戻るといいですね…


ニックネーム わかたかたかこ at 19:40| Comment(0) | 猫を題材にした書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする